納得できる値上げ、できない値上げ

2026/07/20

荒木建策(放送作家/脚本家)

先週、半年振りくらいにサイゼリヤへ。
2名で色々食べて1650円。
原材料が軒並み上がる中、
私のような一客から見ても
心配になるレベルで安い。

客としてはありがたいのだが、
その皺寄せか、
100以上ある席が
ほぼ埋まっている店内を
結構立場がありそうなおじさんが
許容範囲を超える頻度と
許容範囲を超えるボリュームの
咳をしながらたったひとりで
忙しそうに回していた。

そして…値段とホスピタリティの
バランスについて考えながら
うつされた風邪と戦っていた数日後、
サイゼリヤが9月以降の値上げを
検討していることを発表したのである。

結果どうなったか。
なんと株価は急上昇。
16日にはストップ高となり、
第3四半期決算で
純利益87億円と最高益を更新した。

簡単に言うと、
値上げによる客足への影響は限定的で、
むしろ、収益拡大となると
多くの人が思ったということ。
「ありがとう、ザイゼリヤ。
今まで頑張ってくれて」
とまで言っている人もいたりして、
ライトユーザーの私ですら
そう思ったのであった。

閑話休題。
サイゼリヤまで値上げを考えるご時世。
去年は米だったが、
今年はもう、それどころではない。
様々な生活費が急激に上がっている。

中でも、独り暮らしの人間にとって
最も痛いのが「家賃」の値上げである。
例えば、食料の値段が20%上がっても
月の食費が万単位で上がることはない。

しかし、家賃は違う。
何回か前に私が住むビルの
取り壊しが決まったという話を書いたが、
実は、その直前に2度の賃料アップの要請が
あったのである。

一度目の要請は1万円の賃料アップ。
二度目はその3ヶ月後、
2万円のアップを要請する書類が
届いていたのである。
一度目を拒否したたった3ヶ月後に
倍の賃料アップを要求されたのである。

馬鹿じゃなかろうか。
管理費などが上がっているのかも知れないが
借りている側は知ったこっちゃない。
その結果、決まった建て替え。

上等じゃねえかと、
相手側弁護士から届いた聞き取り書類に
立ち退き料として12ヶ月分の家賃の
支払いを求めることを明記し、
現在返信待ち。

追ってこのコラムで報告します。