ゲームは苦手でしたが、ハイパーオリンピックだけは鬼でした。
その世界にプロがあったら、ドラ1で指名されるほどの腕前でした。
ヨーイドンとスタートするや否や、人差し指と親指を器用に滑らせ、鉄定規組を置いてけぼり。
今この場においては、鉄定規と言われてもチンプンカンプンな方々を置いてけぼりですが、
とにかくハイパーオリンピックの世界にいる間は、向かうところ敵なしだったのです。
しかし、先頭でゴールを切る度に、首をひねってもいたのです。
「これ、ハイパーってほどのゲームか？」と。ボタンを連打するだけ。
競技によってはタイミングも求められるとはいえ、基本は連打命。
たったそれだけのゲームを言うに事欠いて「ハイパー」。
それまでは自分の中で「グランド」や「メガトン」と同格だったハイパーが、
あのゲームによって大幅にランクを落としたのです。
…それはそうと、eスポーツがオリンピックの正式種目に採用されるのは、いつになるのでしょうか。
2024パリでは見送られるというのは本当なのでしょうか。
採用になった暁には、是非ハイパーオリンピックを競技種目にして欲しいと願う荒木なのでした。


荒木建策