ポテトなんていらねえよ、冬
2025/12/15
荒木建策(放送作家/脚本家)
その昔、渡部篤郎主演の
『愛なんていらねえよ、夏』という
ドラマが流行ったが、今の私は
『ポテトなんていらねえよ、冬』なのである。
昨日、一昨日と忘年会があった。
一昨日はシュラスコ。
私にとっては初シュラスコである。
イチボなどの希少部位のほか、
9種類が食べ放題のプランとのことで、
キロ単位で食べてやろうと
昼ご飯を抜いて挑んだのである。
ところが、
お店についてから想定外のルールを聞かされる。
まずは、ひと通りのコースを食べきって、
その後に気に入ったものを
再オーダーできるのだと。
オーケーオーケー。
なに人か分からない店員に告げ、
さあ、何がくる?と、しばし待つ。
シュラスコなのだからブラジルっ気を含んだ
何かがくることを期待したのだが、
初手は、焼き野菜。
星の形に切り抜かれたにんじんと大根、
乱切りのピーマンを焼いたものだった。
その次は、サラダ。
3日分くらいの摂取目安量を賄える量があり、
食べ終わった時点で腹7分目。
そして、件のポテトの登場である。
籠のような器に山盛りに盛られていて、
しかも、
マクドナルドのようなライトなポテトではなく、
みかんの身のような形に切られた皮付きポテト。
ひとり分でジャガイモの3つ分くらいあった。
食べきったところで腹は11分目。
その後に来た自家製ローストビーフが、
また大量かつカチカチの激マズで、
イチボが来た頃には、
もう何も食べたくないレベルの腹加減。
イチボが腹パンでも美味しかっただけに、
初日で軽いトラウマになったのだが、
次の日の忘年会でほぼ同じことが起きた。
またも食べ放題但しコース終わってからシステム。
初手、山盛りのレタスオンリーサラダ。
それを食べきってでてきたのが…。
そう、山盛りポテトである。
昨晩のトラウマが蘇る。
『ポテトなんていらねえよ、冬』
店側からしたら、
『とりあえずポテト食わせとけ、冬』
ファミレスで友達と3時間駄弁るために
ひとつだけで注文したポテト。
彼女にフラれたマックで
別れ話を聴きながら食べたポテト。
そんな淡い思い出を上塗りしてきた
年末の忘年会二連荘山盛りポテト。
ポテトは、食わされるものではなく、
進んで食べるものでありたい、冬。
その昔、渡部篤郎主演の
『愛なんていらねえよ、夏』という
ドラマが流行ったが、今の私は
『ポテトなんていらねえよ、冬』なのである。
昨日、一昨日と忘年会があった。
一昨日はシュラスコ。
私にとっては初シュラスコである。
イチボなどの希少部位のほか、
9種類が食べ放題のプランとのことで、
キロ単位で食べてやろうと
昼ご飯を抜いて挑んだのである。
ところが、
お店についてから想定外のルールを聞かされる。
まずは、ひと通りのコースを食べきって、
その後に気に入ったものを
再オーダーできるのだと。
オーケーオーケー。
なに人か分からない店員に告げ、
さあ、何がくる?と、しばし待つ。
シュラスコなのだからブラジルっ気を含んだ
何かがくることを期待したのだが、
初手は、焼き野菜。
星の形に切り抜かれたにんじんと大根、
乱切りのピーマンを焼いたものだった。
その次は、サラダ。
3日分くらいの摂取目安量を賄える量があり、
食べ終わった時点で腹7分目。
そして、件のポテトの登場である。
籠のような器に山盛りに盛られていて、
しかも、
マクドナルドのようなライトなポテトではなく、
みかんの身のような形に切られた皮付きポテト。
ひとり分でジャガイモの3つ分くらいあった。
食べきったところで腹は11分目。
その後に来た自家製ローストビーフが、
また大量かつカチカチの激マズで、
イチボが来た頃には、
もう何も食べたくないレベルの腹加減。
イチボが腹パンでも美味しかっただけに、
初日で軽いトラウマになったのだが、
次の日の忘年会でほぼ同じことが起きた。
またも食べ放題但しコース終わってからシステム。
初手、山盛りのレタスオンリーサラダ。
それを食べきってでてきたのが…。
そう、山盛りポテトである。
昨晩のトラウマが蘇る。
『ポテトなんていらねえよ、冬』
店側からしたら、
『とりあえずポテト食わせとけ、冬』
ファミレスで友達と3時間駄弁るために
ひとつだけで注文したポテト。
彼女にフラれたマックで
別れ話を聴きながら食べたポテト。
そんな淡い思い出を上塗りしてきた
年末の忘年会二連荘山盛りポテト。
ポテトは、食わされるものではなく、
進んで食べるものでありたい、冬。