カフェと居心地

2017/11/20

大抵の仕事をカフェでこなす私が店に求めるのは、ただひとつ居心地である。
先日、味はともかく居心地だけは世界トップクラスの喫茶店でパソコンを広げ、仕事をしていると、
店長らしき男性が目の前のテーブルで面接を始めた。
一人目は十代後半と思しき男子で、特技は空手とブレイクダンス、夢は現場監督とのこと。
二人目は20代中盤だろうか。
特技は少林寺とこちらも格闘技に精通しているのかと思いきや、始めてまだ10日ほどらしい。
湧いてきた数々の?マークを無視して、自分なら誰を採用し、誰を落とすか考えたところ、
採用はともかく落とす人間は瞬時に決まった。
落とすのは空手でもなければ少林寺でもない。
居心地だけがウリの店なのに、客の前で面接をおっぱじめた店長さん、
あなたです。


荒木建策