時間を貯めて

2018/05/28

牛丼に例えたら大盛り、大盛り、特盛りくらいのボリュームの仕事3つを残り12時間で片付けなければならない。

一行書いてはボーッ、一行書いてはボーッ…と、仕事の合間に必ずボーッを挟むこの私が、
真剣にPCと向き合い続けざるを得ない状況にあるわけだ。

思い返せば、テーブルに料理が運ばれ、さあ食べようとした瞬間、
「ちょっと待って、インスタにアップするから」と写真をパシャリ、
スマホをいじくり回している連れを、箸をくわえて待ったあの時間。

はたまた、さあ口説こうと前のめりになった途端、敵のスマホがブルッとし、
その場でメールをチェックした上に、「ゴメン、これだけ返信させて」と、ポチポチやっているのを、
心が冷えていくのを感じながら待っていたあの時間など、
スマホ絡みのものだけでも無駄な時間は結構あった。

もし時間自動預け払い機があれば、迷うことなくあの時間を預けていた。
そして、貯まりに貯まった全ての時間を今日という日に引き出したら、
まあ何に使うって、結局はボーッとしていたんじゃないかと思うのである。


荒木建策