オレオレ

2018/12/03

すっかり下火だと思っていたのに、この頃、私の周囲で再燃してるのがオレオレ詐欺である。
友人の親御さんに掛かって来た電話は、「オレオレ」から始まる典型的なものだったという。
にも関わらず、母親は指定された決して安くない金額をATMで銀行で振り込もうと銀行に出向いた挙句、
不信に思った行員の機転で難を逃れたとのこと。
酷い話であるが、その一連の行動から最も強く感じたのは、年齢を重ねた親御さんへの同情ではなく、
犯人に対する憤りでもなく、我が子に対する愛情だった。
子を持たぬ私は、なかなかそうした思いを実感をことがない。
「ふふん、なるほどそういうものか」と、
両親よりも仕事とかパーティーとかポケモンを優先しがちな日々の行いを反省したわけだが、
電話口の男が自分だと信じ込まれてしまった友人はどうだろう。
というのも、彼女は女子なのである。
「オレオレ」にダマされそうになるなんて、
キミは親孝行云々よりも、日常の起居や言葉遣いをまずは反省すべきではないだろうか。


荒木建策