荒木建策（放送作家/ アリゴ座主宰）

「Go To Eat！Go TO Eat！」と叫ばれていた数週間前、友人の誘いに二の足を踏みつつも肉を食べに行った。
着いてみると、大蛇が迷い込み、店内にいる人間を食べ尽くそうと思ったら、
アメリカ人アメリカ人日本人、アメリカ人​​​​​​​アメリカ人オランダ人のペースで飲み込まねばならぬほど
​​​​​​​アメリカ人の多い店で、肩身の狭い思いをしながらデカい肉を必死に食いちぎっていたのだが、
奴らの食欲はおかしい。
あまりの量に肉好きの私さえオロオロさせるそのデカ肉を、何食わぬ顔して2つも3つも平らげるのである。
俺だって食うときは食うぜ…。だが、大食を自負するそこのキミだって、ビールはいつも生中だろ。
奴らは違う。迷うことなく大だ。
デカ肉を肴に生大をグビグビやる人種に、塩辛を肴に生中をチビチビやる人種がどうして勝てようか。
しかも、奴らは全員無マスクである。
ウイルスを恐れぬ人種に、マスクをその都度ズラしながら小さく切った肉を口に運ぶ人種がどうして勝てようか。
そう思った瞬間、自分の中で何かが弾けた。私、自粛やめます！
​​​​​​​（必要以上のやつは、です。周りには気を遣います。あ～やっぱり日本人）