限界突破集落とそのレガシー
2025/12/29
荒木建策(放送作家/脚本家)
私は今、実家に滞在中であるが、
毎朝8時かそれより前に起きている。
というか、起こされている。
夜型の私には考えられない時間だが、
ここでは、起きざるを得ないのである。
なぜなら、爆音の起床用メロディーが
無線放送で地域中に発信されるからである。
都会の人というか、
ある程度の都市部に住む人には
到底想像もできないことだと思うが、
無線放送のスピーカーが
地域の至るところに設置されており、
なんなら家の中にも置いてある。
東京でも区による防災無線のテスト放送などが
行われることがあるが、
窓を開けないと聞き取れないレベルで
特にうるさいと思ったことはない。
だが、実家がある自治体はどうだ。
毎日、必ずある放送は、
08:00起床を促す爆音メロディー
12:00昼を告げる爆音メロディー
16:55子どもの帰宅を促す子どもによるメッセージ
これがデフォルトで流れる。
第一日曜日の12:00には、
暗すぎてヤベーと評判の
さだまさしが300万円で作曲した町歌が流れる。
イレギュラーなものだと、
波が高い日の旅客船の欠航情報。
これが7時台に爆音で流れる。
結果、週に何度かは08:00前に
起こされるということである。
さらには、
修学旅行に行っている小中学生が
無事にホテルに到着しました、というような
家族以外にはどうでもいい情報も
爆音で流れてくるのである。
放送が流れている間は、
会話ができないし、
テレビの音も聞こえない。
たしか、私が、ここに住んでいた、
平成元年頃から始まった
弊害だらけのレガシー(負の遺産)である。
この辺は、典型的な限界集落で80%が65歳以上。
50%以上で限界集落と呼ばれるのだから、
もうここは限界突破集落と言ってもいい。
だから、
ほとんどの人が7時前には起きているし、
うるさいことに対して脳が麻痺している。
AIによると多くの田舎の自治体では、
無線放送に関して苦情が出ているらしいが、
うちの自治体では皆無。
限界突破すると、
もはや苦情すら言う人がいなくなってしまうのだ。
悲しいかな上五島。
中国人が土地を買い漁っていると聞くし、
乗っ取られる未来しか見えない。
私は今、実家に滞在中であるが、
毎朝8時かそれより前に起きている。
というか、起こされている。
夜型の私には考えられない時間だが、
ここでは、起きざるを得ないのである。
なぜなら、爆音の起床用メロディーが
無線放送で地域中に発信されるからである。
都会の人というか、
ある程度の都市部に住む人には
到底想像もできないことだと思うが、
無線放送のスピーカーが
地域の至るところに設置されており、
なんなら家の中にも置いてある。
東京でも区による防災無線のテスト放送などが
行われることがあるが、
窓を開けないと聞き取れないレベルで
特にうるさいと思ったことはない。
だが、実家がある自治体はどうだ。
毎日、必ずある放送は、
08:00起床を促す爆音メロディー
12:00昼を告げる爆音メロディー
16:55子どもの帰宅を促す子どもによるメッセージ
これがデフォルトで流れる。
第一日曜日の12:00には、
暗すぎてヤベーと評判の
さだまさしが300万円で作曲した町歌が流れる。
イレギュラーなものだと、
波が高い日の旅客船の欠航情報。
これが7時台に爆音で流れる。
結果、週に何度かは08:00前に
起こされるということである。
さらには、
修学旅行に行っている小中学生が
無事にホテルに到着しました、というような
家族以外にはどうでもいい情報も
爆音で流れてくるのである。
放送が流れている間は、
会話ができないし、
テレビの音も聞こえない。
たしか、私が、ここに住んでいた、
平成元年頃から始まった
弊害だらけのレガシー(負の遺産)である。
この辺は、典型的な限界集落で80%が65歳以上。
50%以上で限界集落と呼ばれるのだから、
もうここは限界突破集落と言ってもいい。
だから、
ほとんどの人が7時前には起きているし、
うるさいことに対して脳が麻痺している。
AIによると多くの田舎の自治体では、
無線放送に関して苦情が出ているらしいが、
うちの自治体では皆無。
限界突破すると、
もはや苦情すら言う人がいなくなってしまうのだ。
悲しいかな上五島。
中国人が土地を買い漁っていると聞くし、
乗っ取られる未来しか見えない。