ホットorコールド

2019/01/14

この時期、自販機はどれもホットが幅を利かせているが、
冬はホットと決めつけられては困る。

間違えて年末の同窓会の幹事を引き受けてしまったし、
オークションでスニーカーを落札したはずなのに、ミスなんだかギャグなんだか、
出品者から届いたスヌーピーのエプロンを早いとこ送り返さねばならないし、
こちとら石につまずいて2時間もうずくまっていれば軽く死ねるほど、
切羽詰まったギリギリのところで嫌な汗を流しながら踏ん張っているのだ。

一息つくならホットではない。心身ともに切望しているのはコールド。
キンキンに冷えた炭酸なのである。
温かいお茶だのコーヒーだのにデカイ顔をされ、
炭酸は陽の当たらぬ隅っこで申し訳なさそうにしている。
何も背を丸めることはない。胸を張れ。
お前を頼る人間はここにいるんだから胸を張れ!…とここまで書いて、
缶ジュースのことなど本当にどうでもよくなった。
ストロングゼロ飲んで寝ます。


荒木建策