起きたら披露宴が終わっていた話

2019/02/25

昨日の披露宴で、長いわりにひとつも面白くない部長のスピーチを聞かされている間、
今、願い事が3つ叶うとしたら、私は何を申し出るだろうと考えていた。
2つはすぐに決まった。
まずは、腰。2年に一度必ず爆発する腰をどうにかして欲しい。
もう1つがDVDの冒頭に必ず入っている広告を、ボタン1つで飛ばせるようにしてもらいたい。
飛ばそうとするたび「この操作は禁じられています…」などというテロップが表示されるが、
買うなり借りるなりしてお金を払っている時点で広告を押し付けられる理由などないはずだ。
早く本編を見せやがれといったところで、さあいよいよ最後のお願いだ。
ディズニーの年パス、長濱ねるのメアド、あるいはスピーチが早く終わるよう願おうかとも思ったが、
散々迷った末、最終的に選んだのは健康な体だった。
その願いだったら、一つ目も網羅できているのではないかと瞬時に気付いたが、後の祭り。
だが、健康はお金で買えないというし、胃痛で何も食べられない今の私には、最適な願いではなかろうか。
そう思ったところで、なお部長のスピーチが続いていたので、
私はとりあえず寝ることにした。


荒木建策