ヒーローになりたい

2019/06/03

ポリティカル何ちゃらの影響か、男だから、女だからって言い方をすれば、
時代錯誤も甚だしいってことになるんでしょうが、
私は古い人間ですから、やはりどうしたって空きっ腹にカルピスサワーをクイッといけば、
男に生まれてきたからにはって話になるわけです。
車座になってその場にいない野郎を悪し様に言ったり、イラつく先輩の水割りをこっそり小指でかき混ぜたり、
…って、そりゃ違うでしょう。サンピンのやることでしょう。
男に生まれてきたからには一等賞になろうって、ここまで頑張ってきたんでしょう。
一等賞取ったらヒューヒュー言われながらヒーローインタビューですよ。
アナウンサーが駆け寄り「放送席、放送席」って2度繰り返してから勝因を聞いてくるはずなんですけどね、
そりゃ簡単じゃありません。
一等賞になるのは簡単じゃないから、当初の目的を忘れたふりして水割りを小指でかき混ぜたりするわけですよ。
だけど、時は令和、価値観がこれだけ多様化した今なら、
運動も勉強も冴えない野郎が、一等賞を狙える場所は必ずあるんですよ。
なのに、一等賞狙わんでどうする、いつまでも小指でかき混ぜてどうするよと思うわけですが、
まずはヒーローインタビューにおいて、アナウンサーは何故「放送席」を2度繰り返すのか、
その点をクリアにしたい荒木なのでした。


荒木建策