バレーボール始めました

2020/02/03

何をとち狂ったのかと思われるかも知れないが、最近、友人とバレーボールを始めた。
ジャンプすらままならぬ素人の集まりだし、
かしこまらずにお手軽に、ワーキャーやれればいいやという井戸端会議のような空気感が、
真剣10代しゃべり場へと変わりゆく兆しを最初に感じたのは、
前回の練習でサーブミスを繰り返したメンバーのひと言だった。
朝から何やら体調が悪そうだったから、今日は練習を休むよう勧めると、彼は大きく首を横に振りながら言った。
「いや、俺はやるよ!このままじゃ嫁に顔向けできないし」
たかが遊びのバレーなんだし、彼の嫁がどんな人物であれ、
ミスしたぐらいで顔向けできないなんてことは絶対にないと思うのだが、
結局、彼も加わって汗を流したその練習で、今度は最年長の男がレシーブミスを連発すると、
経験者だという女子に自主練習を言い渡される始末…。
油断している隙に、我がバレーチームは遊びからガチへ。
ちょっとだけのつもりが我が生活は完全にバレー色に染まりつつあるわけだが、
チームを引っ張る最年長者としては、今さらこの勝負を降りるわけにはいかない。
来週には試合が控えているし、自主練を命じてきたアイツに対する意地もある。


荒木建策