夢占い

2020/12/07

荒木建策(放送作家/ アリゴ座主宰)

最近、夢占いにはまっている。
見た夢の内容から精神状態などを読み取るアレだが、この夢占い、大半が前向きなのである。
はい死ぬー、キミ死ぬよー、外に出たら死んじゃうよー、みたいなものはまずない。
これは、まさに忖度を意識しすぎた現代の日本を表しているのではないか。
先日、思い出すのも書くのも憚られるが、こんな夢を見た。
たくさんの知人が刀で切りつけられ、殺されていく夢だ。
目が覚めて夢であったことに安堵すると同時に、自分のことが怖くなった。
目の前で知人が切られている夢など良いはずがない。
周りの誰かがいなくなればいいと思っていたり、
目の前で残虐なことが起きているのにどうすることもできない自分に不満がある、
そういったことを表していると思った。
これは一体どういう意味なのだろう。
恐る恐る夢占いを見てみると…「知人が殺される夢は金運アップ」
うそん!夢を見て起きるということは、一日の始まりだ。
その始まりから嫌な気分にさせない、そういうことだろうか。
夢占いは優しさに溢れている。