通販番組の重鎮

2017/01/26

作家の荒木です。
今回は、「通販番組の重鎮」がテーマです。

私は、某局で毎日のように放送されている通販番組の構成を担当しています。
通販番組の難しいところは、コンプライアンスの問題で、
できることにかなりの制限があるということです。

それ故、バラエティ番組とは違って、専門的な知識が必要になります。
例えば、ダイエット食品を販売する時に、
「痩せる」というワードは言ってはいけない、
商品の使用前と使用後の体型を並べて映してはいけない、
など、詳細な規定があります。
(ダイエット食品なのに「痩せる」がダメとかどういうことだよ!)

化粧品だったら「肌に浸透する」はダメ!
「肌にハリが出る」もダメ!
「シワが消える」なんてもってのほか!
ダメダメだらけなんです。

それを踏まえて作家である私が、ロケ台本やスタジオ台本を作成するのですが、
それをさらに「考査」担当の部署に回し、
「このワードはNG」と赤が入って戻ってきたものを直す。
こんなことを延々と繰り返しながら本番を迎えます。

なので、通販番組の作家になるためには、考査担当並みの専門知識が必要、
ということで、何故か通販事業部では「先生」と呼ばれていたりします。

重鎮ってお前のことかよ、的なお話でした。

次回は、「放送作家のギャラ」がテーマです。


荒木建策