放送作家のギャラ

2017/02/02

作家の荒木です。
今回は、「放送作家のギャラ」がテーマです。

放送作家のギャラ形態というのは、
作家を生業としているとひとに言うと、結構な確率で聞かれることですし、
尚且つ、かなり特殊なので、ここで暴露(?)します!

大体のテレビ番組では、1回の放送ごとにo円というのがほとんどです。
その額は、媒体や放送の時間帯、
作家自身のキャリアや年齢によってもまちまちなのですが、
相場は1本5万円といったところでしょうか。

下積み時代は、ゴールデン番組を、
1本5千円という破格のギャラで受けていたこともありましたが、
若手でゴールデン番組に携わることができ、得るものは大きかったので、
差っ引かれたギャラは勉強代ということで…。

さて、
ここまでは、業界の方じゃなくても想像がつく範囲ですよね?
実は、作家のギャラ形態で最も特殊なのは、
ギャラが決まるタイミングなんです。
普通の仕事だと、
先に「o円でやってくれませんか?」というお話があってから、
納得できれば仕事を受ける、というのが常識的な流れだと思いますが、
放送作家の場合、ギャラが決まるのは、
なんと仕事が終わった後!
「お疲れ様でした。じゃ、今回の特番、o円で」みたいな。

あまりにも安過ぎる場合は、交渉でどうにか上げてもらうこともできますが、
次の仕事をもらうことも考えて、安くても泣き寝入りなんてこともありまして…。

業界の慣習なんですけど、
自転車操業の若手時代は、収入の予想が付かなくて困ったものです。
放送作家を志すなら、そういう面も知っておいた方がいいですよ。

次回は「やらせ」をテーマに書いてみたいと思います。


荒木建策