パクリ その②

2017/02/27

放送作家をやっていると、
「oo(当たっている番組)みたいな番組作りたいから、 荒ちゃん、ちょっとそれっぽく企画書書いてよ」
といったような発注が来ることが多々ある。

その度に私は「パクリ番組には関わりたくありません」と無下に断っている、
というのは真っ赤な嘘だが、
「この人には作り手としてのプライドがないのだろうな」と半ば諦めた気持ちで受け、
適当に面白くない企画書を書いている。

企画が通らなかったらタダ働きになってしまうのだが、
パクリだパクリだと後ろ指さされて番組作りをするよりは、幾分マシなのではないだろうか。

視聴率さえ取れれば、何でもいいというスタンスの局員とかPが多すぎるのが、
イマドキのバラエティの幅を狭めているし、
関わるスタッフの士気を下げているのではないだろうか。
というより、間違いなく狭めているし下げている。


放送作家 荒木建策