大吉

2023/01/16

荒木建策(放送作家/アリゴ座主宰)

長崎では今、ランタンフェスティバルの準備が
着々と進んでいる。

ランタンフェスティバル。
元々は、長崎在住の華僑が
旧正月を祝うための行事、
いわゆる「春節祭」として行ってきたものだが
1987年からは規模が拡大し、
長崎の冬を彩る一大風物詩となった、らしい。

私は今、東京にいる。
帰ってくるときに長崎空港を利用したのだが、
一週間後に迫った
ランタンフェスティバルに向かう中国人の群に遭遇。

かの国には、
秩序や道徳などといったものはないのだろう。
叫ぶ、怒る、まき散らす、
他人の国に来たばかりなのに
なにをそんなに主張することがあるのだろう。
こんな人々が町中を闊歩するのだと想像したら
恐ろしくなる。

水際対策とは何なのか。
長崎から感染爆発が起こったら、
目も当てられない事態。
どうか大人しく。

それに比べて、
おくんちで有名な諏訪神社に行ったときの
タイ人の方の対応は神だった。
神社だけに。

おみくじを引き、
その意味が分からなかったのか、
私に「これって良いの?悪いの?」と
小さな声で訊ねてきた。
彼女が引いたおみくじには、
「吉」の文字。

つたない英語で、
「スーパーラッキーではないが二番目に良い」
と教えてあげると、
「あなたに会えてラッキー」と言われて
ちゃんと距離を保ったエアーハグをされた。
ちょっと幸せになれた。

そんな出来事があった後の私のおみくじは、
「末吉」。
「これって良いの?悪いの?」と
思っていたら、
目の前におみくじの良い順番の張り紙が
あったので拝見。

良い順に、
大吉

中吉
小吉
半吉
後吉
半凶

大凶
とのこと。

いや、末吉わい!!
後吉と同意ってことで良いのでしょうか。
だとしたら下から数えた方が速いのだが、
とりあえず、
人を幸せにしたいという
長年のモットーは忘れずに行こうと思う。

これを読んだあなたの一年は、きっと大吉。
素敵な年になります。