歩く救急箱

2023/06/05

荒木建策(放送作家/アリゴ座主宰)

どこか自宅じゃない場所に
一泊以上するときに欠かせないもの、
それは下着でもコンドームでも鼻毛カッターでもない。
そんなものは、コンビニで買える時代だ。

答えは「薬」である。
解熱剤、風邪薬、咳止め、トローチ、
さらにはリバテープ(九州の「バンドエイド」の呼称)
あたりは必ず持ち歩く。
そして、私は極度の片頭痛持ちだから、
痛み止めは必須。

東京に住んで20年以上、
もう、すっかり都会っ子だからか、
環境が少し変わるだけで体調に異変が起こり、
薬を必要とする症状に襲われることが多い。
実家に帰るだけでおかしなことになり、
なぜか、毎回39℃超えの熱を出す。
たぶん、外国に行ったら死ぬだろう。

そんな私は、今、「歩く救急箱」。
普段は、さすがにそこまで持ち歩かないが、
長時間の外出には
ロキソニンかリングルアイビー、
リバテープくらいは持っていくので、
困ったときには一声かけていただきたい。

そういえば、
バンテリンとバファリンといった
「バ」で始まり「リン」で終わる
最強のツートップを常に持ち歩いて、
会議中は机の上に置いて、
ストレスを感じたときに使用していた作家がいたなぁ。
消えたけど。

それはさておき、
体調が悪くなりたくないシチュエーション。
人それぞれだと思うが、
私のワースト1は、ディズニーランド。
あんな夢のような夢と魔法の王国で、
体調が悪くなるなんて、
一生のトラウマになること請け合いである。

もし、ディズニーランドを満喫中に体調が悪くなったら、
おとなしく帰宅するのもいいが、
私に言うのがベスト。
下痢、頭痛、歯痛、風邪、切り傷あたりなら、
その場しのぎではあるが、
何かしらの薬を与えられる。

そのどちらも選択したくないときは、
「中央救護室」に向かうといい。
モルヒネなどワンランク上の薬なら難しいが、
一般家庭にあるような薬は常備しているし、
キャストの方々が心配してくれる様子は、
何よりの薬である。

こういった話をできるというのは...
もちろん、そういうことなので、
お察しください。

今年の夏は暑いらしいですね。
どうか、皆さん、熱中症にはお気をつけて!