ひっかけ問題

2023/09/25

荒木建策(放送作家/アリゴ座主宰)

「バイクでカーブを曲がる時は
車体を安定させるため膝を開いた方が良い」

これが誤(バツ)だなんて納得できない。

今、パソコンの前にいる皆様は
Googleで「ハングオン」と検索してみて欲しい。
一流のライダーがお尻をズラしてカーブを
曲がっている画像が出てくるはず。
プロがやっている乗り方が
正解じゃないとは、どういうことなのか。

2002年、夏、東京。
自動車教習所に通い、
本試験まで到達した私は試験場でこの問題を見て、
セガのハングオンのことを思い出した。
画面のライダーはちょっとしたカーブでも
膝を擦らんばかりにお尻をズラしていた。

ただ、ひっかけ問題に
何度となく煮え湯を飲まされていた私は、
一例だけでは安心できなかった。
そこで、
もう一例バイクに乗っているシーンを思い浮かべた。
その時、思い浮かべたのは、
藤岡弘、。
彼もめいっぱい股を開いていた、
この問題に対する答えが
確信に変わった時である。

「正」の方にマークしたわたしは89点で、
1点足らず不合格。

四輪の試験で、これはねぇよ!
いまさら盗んだバイク走り出すところがねぇのよ!!

確かに普通自動車免許には原動機付き
二輪車免許が付いている。
しかし、原付でカーブを曲がる時に
膝をどうするかなんて
考える必要なんてあるんでしょうか?
免許の試験は、理不尽すぎませんか?

・青の灯火の信号は進めを意味している。

・交差点を右折するときは、交差点の中心の内側を
 徐行して通過しなければならない。

・信号が青の灯火になっても、前の車が発進しないため、
 警告音をならして発進を促した。

・黄色の灯火の点滅信号は、他の交通に注意して
 徐行しなければならない。

これ、全部xが正解とのこと。
3つ目に至っては、もう問題文にすらなっていないし、
何を試しているのか。
国語の能力か?

「免許」に「不可解な問題」が
たくさんあるのは自動車に
限った話ではないのだが...と、
ふわっとした感じで
オチとさせていただきます。