私の中のアメリカ
2024/11/04
荒木建策(放送作家/脚本家)
私はアメリカに行ったことがない。
というのは嘘で...
最後にアメリカに行ったのは、
もう30年近く前。
と書き出すより、
私はアメリカに行ったことがない、
という書き出しの方が、
なんとなく文学的な気がしたので、
そうしてみたのである。
最後のアメリカは30年前。
従って、私の中のアメリカ像は、
30年前で止まっているわけで、
今の私の中のアメリカは、
全てハリウッド映画から仕入れた
「本当なのかどうなのか分からない」
知識によって構築されている。
そんな私は本日、
近所でアメリカを見つけた。
刺さっていたのである。
ものの見事に突き刺さっていたのである。
近所の駐車場で、
アメ車の「ケツ」が、
植え込みに。
瞬間を目撃したわけではないので、
果たしてドライバーが
この事実に気づいていたのかは不明。
だが、しかし、
ここまで見事に突き刺さって、
その異常に気づかない事など
あり得るのだろうか...。
「それじゃ、また後で!」
見送る人に手を振りながら走らせる車が
「バキバキドッカーン!」と
目の前の障害物を破壊しながら、
それを全く気にせずに
「ブロロロロー」と走り去るボロボロの車。
こんなシーンが瞬間的に脳裏に浮かんだ。
あぁ、なんておおらかな人だろう。
なんてワイルドな人なんだろう。
アメリカ人ってカッコいいな...。
そんなシーンを見る度にそう思っていた。
そんなシーンが
日常で起こりうるとは
とても思えない上に、
冷静に考えれば、
そういったシーンが「笑い所」として
映画に使われているのだから、
アメリカでも珍しい事だというのはわかる。
だが、それに似たような出来事が
実際に、
しかも日本で、
更には私の近所で繰り広げられていたわけだ。
会いたい。
というか、会わずにはいられない。
「知ってましたよね?
刺さったの、気づいてましたよね?
でも、面倒臭いからそのまま停めたんですよね?
サインください!」
と言うつもりで、
その場でしばらく
ドライバーの帰りを待ってみたが、
残念!
戻って来ず。
戻って来た日本人が、
車のケツが刺さり込んでいるのを見て
あたふたしている場面を目撃してガックリ...
なんて事にならなかっただけ
マシだったのかも知れない。
明日11月5日は、
アメリカ大統領選挙。
そんなタイミングの中、
近所でアメリカを見つけた話でした。
私はアメリカに行ったことがない。
というのは嘘で...
最後にアメリカに行ったのは、
もう30年近く前。
と書き出すより、
私はアメリカに行ったことがない、
という書き出しの方が、
なんとなく文学的な気がしたので、
そうしてみたのである。
最後のアメリカは30年前。
従って、私の中のアメリカ像は、
30年前で止まっているわけで、
今の私の中のアメリカは、
全てハリウッド映画から仕入れた
「本当なのかどうなのか分からない」
知識によって構築されている。
そんな私は本日、
近所でアメリカを見つけた。
刺さっていたのである。
ものの見事に突き刺さっていたのである。
近所の駐車場で、
アメ車の「ケツ」が、
植え込みに。
瞬間を目撃したわけではないので、
果たしてドライバーが
この事実に気づいていたのかは不明。
だが、しかし、
ここまで見事に突き刺さって、
その異常に気づかない事など
あり得るのだろうか...。
「それじゃ、また後で!」
見送る人に手を振りながら走らせる車が
「バキバキドッカーン!」と
目の前の障害物を破壊しながら、
それを全く気にせずに
「ブロロロロー」と走り去るボロボロの車。
こんなシーンが瞬間的に脳裏に浮かんだ。
あぁ、なんておおらかな人だろう。
なんてワイルドな人なんだろう。
アメリカ人ってカッコいいな...。
そんなシーンを見る度にそう思っていた。
そんなシーンが
日常で起こりうるとは
とても思えない上に、
冷静に考えれば、
そういったシーンが「笑い所」として
映画に使われているのだから、
アメリカでも珍しい事だというのはわかる。
だが、それに似たような出来事が
実際に、
しかも日本で、
更には私の近所で繰り広げられていたわけだ。
会いたい。
というか、会わずにはいられない。
「知ってましたよね?
刺さったの、気づいてましたよね?
でも、面倒臭いからそのまま停めたんですよね?
サインください!」
と言うつもりで、
その場でしばらく
ドライバーの帰りを待ってみたが、
残念!
戻って来ず。
戻って来た日本人が、
車のケツが刺さり込んでいるのを見て
あたふたしている場面を目撃してガックリ...
なんて事にならなかっただけ
マシだったのかも知れない。
明日11月5日は、
アメリカ大統領選挙。
そんなタイミングの中、
近所でアメリカを見つけた話でした。