またも詐欺

2025/08/25

荒木建策(放送作家/脚本家)

数日前の話。
以前所属していた事務所に
振込め詐欺の電話がかかってきたらしい。

社長(女性)の証言によると、
社員である私が他人に怪我を負わせたから、
示談金を代わりに支払えとの内容。
よく耳にする手口だが、
内容がまったくもってデタラメ。

「あらきけんちくさんの会社の方ですね?」

社長は受話器の前で苦笑いしたという。

それもそうだ。
自分の名前は荒木建策と書いて
「あらきけんさく」であって、
断じて「けんちく」ではない。
どこの土建屋だよ。

相手は紙キレか何かに書いてある
リストを見て電話をかけていたのだろう。
これには、
社長もピーンときたらしく反論したようだ。

「けんちくじゃなくてけんさくね!
それに、ギャンブルで
借金するような人間じゃありません!」、と。

その瞬間、
電話はプツリと切れたという。
おいおい、
なんで勝手にギャンブルにした!?
と思ったが、社長good job.

それはさておいて、
名前つながりでもう一つ。
実は知り合って5年もの月日が経つが、
一番お世話になっている先輩の名前がわからない。

「光訓」って書いてなんて読むのか。
これまで幾度となく顔を突き合わせているのに、
名前を知らないのはマズいと判断し、
思い切って本人に聞いてみた。

ええ、驚いていましたよ。

結局、
なにを照れているんだか正解を教えてくれず。
(「みつくに」「みつやす」ではないらしい)

ああ、そうですか。
じゃあ今度、
自分の勝手な名前予想で先輩の実家に
電話をかけてみます。

何パターンか用意しておけば、
ご両親が正解を教えてくれるはず。

そして、
暇さえあれば、
先輩がマカオへと遊びに行っていることを
バラしたいと思います。

このコラムを書き始めてから、
今日まで、特殊詐欺の被害に遭いそうになった
身内が10人ほどいるのですが、
皆さんの周りはどうでしょうか?
年々増えているというし、
気を付けましょう!