おやつは300円まで

2025/09/01

荒木建策(放送作家/脚本家)

「おやつは300円まで」は、
昔からよく言われてきた
定番の遠足ルールであった。

「バナナはおやつに入りますか?」

↑これを実際に言っている人間を
見たことはないが、
子どもの頃、
決められた金額のなかで
お菓子を選んだ人も
多いのではないでしょうか? 

お菓子の価格が値上がりしているため、
30年前と現在では300円で買える
お菓子の量が大きく違っているし、
今では1000円以内とかになっているのか。

…などと考えていた最中、
さまぁ~ずの大竹さんが、
お子さまの遠足の話をしていて、
衝撃を受けた。

現在でもおやつは300円以内。
嘘やろ??
ヤンヤンつけぼーが、
98円だった30年前なら300円で良かった。
今、ヤンヤンつけぼー、
250円くらいする時代ですよ?

なので、
300円以内で買えるお菓子に
どれくらい変化が生じているのか、
調べてみた。

原材料の高騰や流通コストの上昇などが原因で、
お菓子の価格が上昇しているのは当たり前。
例えばカルビーは、
2025年2月よりじゃがりこなど
スナック菓子が約4~10%価格改定したという。

明治も同年6月1日から
チョコレート製品31品などを
約10~36%価格改定している。

お菓子1つで200円近くするものもあるので、
300円以内というルールでは
わずかしか買うことができない。 

少ないお小遣いでも気軽に買える
人気の駄菓子も価格が上昇している。
「よっちゃんイカ」は、
以前の希望小売価格は10グラムで30円、
25グラム60円でだったのだが
2018年6月からは15グラムで
希望小売価格50円に改定されている。

ほかにも10円で買えたチロルチョコが現在は23円、
20円で買えたヤングドーナツが現在は48円と
さまざまな駄菓子の価格が上がっている。

消費税率の増税もあいまって、
300円以内で買えるお菓子が大幅に減少しているのだ。

300円以内では思うように
お菓子を選べなくなっている
現代の事情を反映して
「おやつは300円まで」も変えた方が良いと
思うのは私だけでしょうか。