のどぐろだし塩

2025/09/15

荒木建策(放送作家/脚本家)

のどぐろうめぇ。

私は、五島列島出身で、
「あご」の出汁がこの世で一番うまいと
思って生きてきた人間である。

だが、
お取り寄せしてみた
「のどぐろだし塩」がそれを
軽く超えてきたのです。

のどぐろと言えば、
2014年の全米オープン準優勝後の帰国会見で、
錦織圭選手が
「のどぐろあったら食べたい」と
発言したことで有名になった魚。
島根県出身である錦織選手の好物として
「のどぐろ」が全国的に有名になり、
それまで一部地域でしか知られていなかった
この高級魚が一般に広く認知されるようになった。

錦織選手の出身地である島根県の名物であり、
口の中が真っ黒なことから名付けられた
のどぐろ(アカムツ)は、脂の乗った
「白身のトロ」とも称される高級魚である。

正式名称はアカムツだが、
のどぐろという呼び名が一般的。
口の中を開けて見てみると
喉の奥が黒いことが特徴的なため、
喉黒(のどぐろ)と呼ばれるようになった、
というのが定説。
主な産地は日本海沿岸で、
特に島根沖から山口沖にかけてよく獲れる。
ここで獲れるのどぐろが、
国内漁獲量の8割近くを占めている。
その他には金沢など
北陸地方でも海の幸として有名。
北陸新幹線の開業で首都圏からの
アクセスが良くなったため、
のどぐろ人気も高まったとも言われている。

味は「白身のトロ」と呼ばれるだけあって、
口の中でとろけるほどの脂が特徴。
またサイズが大きなのどぐろほど
脂質の含有量が増え、
美味しくなるという研究データもあり、
そういったものは高価格で取引されるという。

島根県浜田市では「どんちっちノドグロ」、
長崎県対馬市上県町では「紅瞳」
としてブランド化もされている。

私が今回取り寄せたのは、
そんなのどぐろを
「塩」にした「のどぐろだし塩」。
これが、抜群に美味い。
500円かそこらでAmazonで買える。

そうめんにオリーブオイルをぶっかけ、
のどぐろだし塩をかけて食べる。
それだけで料亭の味。

あごVSのどぐろ。
のどぐろの勝ち。

そうめん+オリーブオイル+のどぐろだし塩。
騙されたと思ってやってみてください。
飛ぶぜ!