忘年会からの脱出
2025/11/24
荒木建策(放送作家/脚本家)
脱出ゲームが流行っている。
ある場所に閉じ込められた主人公が
ちりばめられた謎を解いて、
そこから脱出するゲーム。
元はPCゲームだったが、
いまやリアル脱出ゲームなどと称して
遊園地や大規模商業施設などを
借り切って(現実世界で)行うパターンもあり、
それが、大ブームなのである。
そう、現代人は脱出欲に駆られているのだ。
逃げたい、逃げたい、逃げたい。
からの、逃げ切ることによるカタルシス。
脱出=解放
まあ、そんな感じだ。
唐突だが、この時期に私が脱出したいのは「忘年会」。
私のようなフリーランスの人間にとっては、
クライアントに媚びへつらい、
ビール瓶をほとんど利き手かのように扱いながら
2時間くらいを過ごす拷問タイムでしかない。
油断していたら2次会、3次会と
ズルズル連れていかれて次の日はグロッキー。
何の得もないし、
なるはやで脱出したいと思うのは当然である。
そしてまた、今年も年末がやってくる。
そんな中、とあるYouTubeを観て、
目からアレが落ちた。鱗が。
飲み会から早く脱出したなら、
まず、「ケツの時間を宣言しておく」こと。
例えば、
22時からリモートの打ち合わせが入ってて…
とか、
明日5時起きなので1時間で帰らせてもらいます…
とか、退散する理由を伝えておく。
そういうフリをしておいたら、
時間になったら誰かが、
(10人いたら少なくとも一人くらいは)
「時間、大丈夫?」と言ってくれるらしい。
絶好の脱出チャンスが自然発生的に到来するのだ。
先日、佐世保で仕事をさせていただく機会があり、
日曜日の午前中に現場に着いている予定だった。
ところが、前日、
友人の結婚パーティがあって
私はなるはやで脱出しなければならなかった。
その会は17時半開始で、
私が乗りたい新幹線は18時台。
そこで思い出したのが、くだんのYouTubeだ。
YouTubeの彼の理論に則り、
色んな人にスケジュールが厳しいことを伝える。
「今日、1時間くらいで切り上げて
博多まで移動しないと仕事に間に合わないんだよね」
そして、時は過ぎて18時半。
期待通り「そろそろ行かなきゃじゃない?」と
友人たちが言い始める。
「いやいや、こんな盛り上がってるのに、
抜けるわけないじゃん!」と私。
新幹線を逃し、
翌日、大遅刻をかます結果となったのは、
言うまでもない。
脱出は失敗に終わった。
脱出ゲームが流行っている。
ある場所に閉じ込められた主人公が
ちりばめられた謎を解いて、
そこから脱出するゲーム。
元はPCゲームだったが、
いまやリアル脱出ゲームなどと称して
遊園地や大規模商業施設などを
借り切って(現実世界で)行うパターンもあり、
それが、大ブームなのである。
そう、現代人は脱出欲に駆られているのだ。
逃げたい、逃げたい、逃げたい。
からの、逃げ切ることによるカタルシス。
脱出=解放
まあ、そんな感じだ。
唐突だが、この時期に私が脱出したいのは「忘年会」。
私のようなフリーランスの人間にとっては、
クライアントに媚びへつらい、
ビール瓶をほとんど利き手かのように扱いながら
2時間くらいを過ごす拷問タイムでしかない。
油断していたら2次会、3次会と
ズルズル連れていかれて次の日はグロッキー。
何の得もないし、
なるはやで脱出したいと思うのは当然である。
そしてまた、今年も年末がやってくる。
そんな中、とあるYouTubeを観て、
目からアレが落ちた。鱗が。
飲み会から早く脱出したなら、
まず、「ケツの時間を宣言しておく」こと。
例えば、
22時からリモートの打ち合わせが入ってて…
とか、
明日5時起きなので1時間で帰らせてもらいます…
とか、退散する理由を伝えておく。
そういうフリをしておいたら、
時間になったら誰かが、
(10人いたら少なくとも一人くらいは)
「時間、大丈夫?」と言ってくれるらしい。
絶好の脱出チャンスが自然発生的に到来するのだ。
先日、佐世保で仕事をさせていただく機会があり、
日曜日の午前中に現場に着いている予定だった。
ところが、前日、
友人の結婚パーティがあって
私はなるはやで脱出しなければならなかった。
その会は17時半開始で、
私が乗りたい新幹線は18時台。
そこで思い出したのが、くだんのYouTubeだ。
YouTubeの彼の理論に則り、
色んな人にスケジュールが厳しいことを伝える。
「今日、1時間くらいで切り上げて
博多まで移動しないと仕事に間に合わないんだよね」
そして、時は過ぎて18時半。
期待通り「そろそろ行かなきゃじゃない?」と
友人たちが言い始める。
「いやいや、こんな盛り上がってるのに、
抜けるわけないじゃん!」と私。
新幹線を逃し、
翌日、大遅刻をかます結果となったのは、
言うまでもない。
脱出は失敗に終わった。