2018/02/19 MPコラム
その昔、親しかった女性が、突然、胸から下腹部にかけての一帯に目にも鮮やかな彫り物を入れ、決して小さくはない精神的な変化を知るという強烈な体験をして以来、タトゥに対しては敏感なのである。首筋に入っ...
2018/02/12 MPコラム
15年前のことだ。私が通っていた教習所には鬼がいた。口髭をたくわえ、薄いサングラスをかけた鬼。そう、鬼教官である。初遭遇は、確か縦列駐車を習う時だった。鬼の機嫌を損ねぬよう「よろしくお願いしゃす...
2018/02/05 MPコラム
少しでも気を抜こうものなら土下座か、失踪か、あるいは六本木心中せねばならぬほど切羽詰まっていたため、しばらくサイレントににしていた携帯を確認すると、「連絡ください」「原稿まだですか」といった地味...
2018/01/29 MPコラム
テイクアウトの客が見事なまでのヅラだった。しかし、私は大人だ。ヅラと気づいて凝視する年頃は過ぎたし、あれは地毛だ、アバンギャルドな髪型なのだと自らに言い聞かせながら、牛丼を掻き込んでいた。しばら...
2018/01/22 MPコラム
前々回は返事が食い気味、前回は返事すらしなかったし、見た目がモヒカン頭のデニーロより厳つかった。今年に入ってから、著しいタクシー運の低下を感じている。運転が荒くてもいい。ポマードの臭いがキツくて...